病理診断に関するセカンドオピニオンについて

2011/09/16 17:49

(日本病理学会ホームページより改変)

組織や細胞の病理診断について、他の病理医からのセカンドオピニオンは、どなたでも受けることができます。これらの病理診断は、その後の治療方針決定にも関わる重要な診断であり、セカンドオピニオンを受ける対象になります。

1.セカンドオピニオンを受ける方法は?

一般的に行われているのは、標本を別の病理医に見せて報告書をもらうという方法です。たとえば、担当医に頼んで、手紙と標本を他の病理医に送ってもらい、診断してもらう手順は以前から行われています。このような場合、報告書は主治医に対して書かれ、主治医から結果が説明されますから、「病理医から直接話を聞く」のとは異なります。また、診療情報提供書(紹介状)と病理標本を持って、他の病院の診療科(内科や外科など)の外来を受診される場合も同じです。必要に応じて臨床の外来担当医がその病院の病理医に標本の診断を依頼し、得られた結果をその臨床担当医がお伝えすることになるのが一般的です。

他の病理医の意見を直接聞いていただくには、まず主治医にその希望を伝え、病院から診療情報提供書(紹介状)を出してもらい、病理の標本を借りる必要があります。これを、病理医が直接お会いしてお話するシステムを採用している病院(最近はセカンドオピニオン外来の中に、病理医が加わっている病院も増えています)または私のように個人でこれを受け付ける病理医に送ります。

依頼を受けた病理医は、送られた臨床情報と病理標本をもとに所見を整理して診断します。難しい症例では、文献を調べたり、他の病理医にコンサルテーション(相談)を行う場合もあります。また、説明を十分に理解していただくために、相談内容に合わせて資料を準備することもあります。従って、あらかじめ臨床情報や病理標本を送っていただく必要があるわけです。通常は、報告書を書き、標本と一緒に紹介元の病院へ送り返します。直接説明を受けることもできます。面談で説明を受ける方法を病理外来(病理医による説明外来診療)と称します。

2.セカンドオピニオンを受ける場合の注意点

特にがんの場合、病理診断が最終診断となり、治療方針が決定されます。病理診断だけをみると、所見によってはあっちの病院で「がん」と言われ、こっちの病院では「がんではない」と言われることも起こりえます。その結果、患者さんが「がんではないと言って欲しい」というような、ご自分の望まれる診断を求めて、病院めぐりをするような事態を招くことだけは避けなければなりません。病気は、なるべく早く治療を開始した方が良い結果となる場合がほとんどです。そのような場合には、直接病理医にあって、なぜ病院によって診断名が違ったのかという説明を含めて、お話を聞かれることをお考えください。


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