病理診断に関するセカンドオピニオンについて

2011/09/16

(日本病理学会ホームページより改変)

組織や細胞の病理診断について、他の病理医からのセカンドオピニオンは、どなたでも受けることができます。これらの病理診断は、その後の治療方針決定にも関わる重要な診断であり、セカンドオピニオンを受ける対象になります。

1.セカンドオピニオンを受ける方法は?

一般的に行われているのは、標本を別の病理医に見せて報告書をもらうという方法です。たとえば、担当医に頼んで、手紙と標本を他の病理医に送ってもらい、診断してもらう手順は以前から行われています。このような場合、報告書は主治医に対して書かれ、主治医から結果が説明されますから、「病理医から直接話を聞く」のとは異なります。また、診療情報提供書(紹介状)と病理標本を持って、他の病院の診療科(内科や外科など)の外来を受診される場合も同じです。必要に応じて臨床の外来担当医がその病院の病理医に標本の診断を依頼し、得られた結果をその臨床担当医がお伝えすることになるのが一般的です。

他の病理医の意見を直接聞いていただくには、まず主治医にその希望を伝え、病院から診療情報提供書(紹介状)を出してもらい、病理の標本を借りる必要があります。これを、病理医が直接お会いしてお話するシステムを採用している病院(最近はセカンドオピニオン外来の中に、病理医が加わっている病院も増えています)または私のように個人でこれを受け付ける病理医に送ります。

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病理診断の特色ならびに、患者が病理診断を病理医から直接お聞きになる意義について

2011/09/16

(病理学会ホームページより改変)

1.病理診断の特色

1)正常と異常とは?

病理診断は、主に病気で変化する組織や細胞の形をもとにして下されます。つまり「正常」からどのくらいかけ離れているかで診断するのです。2つの絵を比べる間違い探しを考えて見ましょう。「2つの絵の中に5ヶ所の間違いがあります」と言われても、全部を見つけられない場合があります。また、絵の中には、たとえば帽子をかぶっているのといない、という「違い」と、野球のバッターボックスでテニスラケットをかまえているような「違い」があります。前者は違うけれど間違いではなく、後者は明らかに「間違い」です。顕微鏡で見て正常との違いを見つけ、さらにそれが本当の「間違い(たとえば癌)」かどうかを見分けているのが病理医ということになります。形態の変化は数値で現れるものではありません。場合によっては、白か黒かではなく、連続性に白に近い灰色から黒に近い灰色までが存在することもあります。判断が大変に難しいものや、人によって意見が異なることも出てきます。従って、診断名だけを見ると、あっちの病院では「癌」と言われ、こっちの病院では「癌じゃない」と言われ…ということも起こりうるわけです。実は病理診断の報告書には、観察された所見だけでなく、診断の根拠、鑑別診断の必要性、経過観察の希望など、さまざまなことが書かれています。臨床医から伝えられる「診断名」だけでは、プロとして診断した病理医の診断内容やその根拠までは理解されないこともあるでしょう。

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