患者の方へ

NIFTPがとうとう出版されました。

2016/04/15

ニキホロフ教授による国際ワーキンググループの成果がとうとう日の目を見ました。4月14日付で、JAMA Oncolに出版されました。Open Accessですので、どうぞご覧ください。同時にエディター(Patel, KN)のコメントも追加されました。驚いたことに、The New York Timesが、http://www.nytimes.com/2016/04/15/health/thyroid-tumor-cancer-reclassification.html. さっそく取り上げてくれました。これで、甲状腺病理診断が変わると考えています。

覚道甲状腺病理診断室の開設のお知らせ。

2015/09/17

このたび大阪市のすみれクリニック内に、覚道健一甲状腺病理診断室を開設いたしました。http://www.thyroid.jp/thyrocyte  をご覧ください。内部の標本だけでなく、他施設の標本についても(有料ですが)、診断、コンサルテーションをお受けする体制をとっています。今までは組織標本を中心にコンサルテーション体制で対応していましたが、細胞検査士の応援も得て、甲状腺細胞診に特化した細胞診断を運営したいと企画しています。検査所でのクラス3、鑑別困難の多い(検体の半数が結論の出ない診断のような例をうかがっています)安全運転のため、あいまいで結論の出ない細胞診に満足されていない方々に、臨床に役立つ診断方式(日本甲状腺診療ガイドラインによる)での細胞診断を提供いたします。甲状腺細胞診に特化した診断を提供できる施設は、当施設以外には、ほぼ皆無と思います。11月スタートを予定しています。ご利用ください。

甲状腺細胞診『鑑別困難』特集

2015/09/17

甲状腺細胞診『鑑別困難』の特集を私が編集を担当しています J Basic and Clinical Medicineに掲載しました。論文内容を見たり、ダウンロードすることは無料(open access)の雑誌ですので、以下のURL http://sspublications.org/index.php/JBCM/index をご覧ください。中国、米国、イタリア、スイス、日本の著者から12編の論文を投稿いただきました。残念ながら英語の論文で、日本語でも順次これらを紹介したいと思っています。11月には、少し方向は違いますが、第54回秋期大会(名古屋)でシンポジウム『甲状腺細胞診(鑑別困難)を発癌の分子メカニズムから考える』を開催いたします。また来年5月横浜での国際細胞学会でも、『Comparison of different diagnostic systems of thyroid cytology, current and future.』をシンポジウムとして行います。興味のある方はご参加ください。

甲状腺癌被包型乳頭癌濾胞亜型が変わりました。

2015/04/16

NIFT

NIFT

2015年3月20日、21日米国ボストンにて、写真の病理医24名、臨床医3名、患者代表1名が集まり、現在癌とされている甲状腺腫瘍(被包型乳頭癌濾胞亜型の浸潤転移のないもの)の呼称を変更する会議がもたれました。この腫瘍は米国で癌として治療され、相当数の患者が、甲状腺全摘出、放射性ヨード治療を受けていました。しかし、24名の病理医で再検証した109例の症例(14年経過観察、放射性ヨード治療をされなかった症例)の予後から、再発転移が起こらないことが確認され、この確認を受け、NIFT (non-invasive follicular thyroid neoplasm with papillary-like nuclear features)と呼称を変更することが決定されました。癌が良性の前癌的病変に変更される歴史的場面に立ち会えたことを喜んでいます。これから多くの患者の治療にインパクトがあることを期待します。患者が診断名に意見を述べたり、臨床医が注文を付けたりするのは、日本ではない光景でした。  

甲状腺癌の過剰診断、過剰診療、過剰治療について。

2015/02/09

現在米国では(文献12参照)、甲状腺癌だけでなく、乳癌、前立腺癌などで、検診による早期発見、早期治療の功罪が問題とされています。早期発見早期治療により救われた生命よりも、治療の必要のない病変(治療しなくても生命予後に悪影響のない病変、近藤誠先生の『がんもどき』など)を、多数発見し、『がん』として治療することにより、
A) 癌死亡の減少に貢献していない。(癌患者は増えたが、癌死亡数は増えていない)
B) 医療費の無駄遣いをしている。
C) 患者を苦しめている。(治療しないで放置しても無害な病変を、お節介にも見つけて、無駄で有害な治療をしている)
などと議論されています。患者の皆様、臨床医の皆様どのようにお考えでしょうか?
患者の立場としては、見つかった病変を治療しないで持ち続けることは、たぶん不安でたまらないでしょう。少数かもしれませんが、本当の癌(治療しないで放置すると進行し、癌のために死亡する)かもしれません。後で後悔することがないように、普通の人は、迷うかもしれませんが、多くの場合、治療を受けようと考えるのではないでしょうか?このホームページの『医療の不確実性』の項を参照ください。
ここでは2点に分けて議論しなければいけないと考えています。
1. 病変の性質を正確に判断し、治療したほうがいいか、治療しないでそのまま持ち続けるかの判断をする。
ここで病理医の役割(本当の癌か癌に類似した無害な病変の区別)があります。
2. 治療が必要と判断した時、治療方法の中から、最も適した(治療効果が高く、治療による不愉快な、悪影響を最小にする)選択肢は何かを考える。
治療の中心を担うのは臨床医ですが、ここでも病理医の示す、病変の性質、病気の進み具合(病期)の診断が、治療方法の選択に重要な参考資料、判断根拠となります。
1. Esserman LJ et al: Addressing overdiagnosis and overtreatment in cancer: a prescription for change. Lancet Oncol, 15:e234-242, 2014.
2. Luster M et al: Differentiated thyroid cancer-personalized therapies to prevent overtreatment. Nat Rev Endocrinol 10:563-574, 2014.

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ResearchGate(Kennichi Kakud) Better Treatment 最適医療 (社) 日本病理学会 教育委員会編集 病理コア画像 和歌山県立医科大学人体病理学(第2病理学)教室 バーチャル臨床甲状腺カレッジ

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