WHO 4th edition of endocrine organ
2016/05/01 09:13
フランスのリオンで、WHO分類の編集会議があり、国際医療福祉大学長村義之先生、国立函館病院の木村伯子先生と日本から3名が参加しました。甲状腺、下垂体、副腎、膵臓内分泌の4分野で、腫瘍分類が改訂されました。出版予定は2017年で、今年ドイツで開かれる国際病理学会のシンポジウムで、変更点が紹介されます。久しぶりにイタリアのPapotti 教授、Talini 教授、ポルトガルのSimoes 教授、スイスのKominoth教授など、懐かしい人々と合うことができました。甲状腺腫瘍では、NIFTPが、境界病変として(悪性の癌ではない病変、濾胞腺腫のように完全に良性でもない)新たにチャプターが設けられます。予想したよりもドロドロした会議で、それぞれのメンツを保つため、自分の論文を中心的に扱うため、驚くほど露骨な動きの見える会議でした。たとえば、NIFTPで言うと、以前のUMPとの違いが議論され、UMPの提唱者のRosai教授が、引き下がらず、とうとう両論併記で決着しましたが、最終原稿まで至らず、これからまだひと悶着がありそうです。残念ながら、日本からの論文は無視されることが多いのですが、できるだけ主張したつもりです。
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